冬の小海線C56

小海線は東京から程よい旅行距離で、1970年代前半何度
も通いました。
移動手段が電車しかない中学・高校時代ですから、どこ
の撮影でも鉄路で撮影目的地に近い駅まで向かい、駅か
らは撮影地まではひたすら徒歩。
スマホGPSなどない時代ですから、事前に購入した撮
影地近辺の5万分の1地図を手にして3駅間位を歩きまし
た。
当時は1Km10分の徒歩スピードで計算しましたが、今で
したら14~15分でしょうか。加齢に運動不足は否めませ
ん。
小海線でお気に入りは、清里~野辺山~信濃川上の景色
をバックにしたC56ののどかな、時には力行(力強く走
る)する姿でした。
どうしても冬の姿を撮影したくて一度向かいました。
旅程は毎度同じ新宿~小淵沢清里です。
新宿を深夜0時前後に出る、急行アルプスに乗車するた
めに19時ころから新宿駅西口地下広場に行列します。
当時は電車を利用したスキー、冬山登山が盛んで、週
末は大混雑です。
電車に乗り込めないお客さんが多数出て、すでに乗り
込んでいる乗客が引っ張りあげて窓から乗り込ませ、
4人掛けボックス席の間に立っていたりしたものです。

皆遊びに行く目的に人ばかりでしたから、寛容という
か、優しい時代でした。
そんな混雑の中、写真を撮りに行く中学生は珍しく、
山男、山女の方々から飲み物、食べ物をいただき車中
を過ごしました。
小淵沢には3時ころ到着しますが、小海線始発まで待
合室で過ごしますが、初めての冬の小海線はとにかく
寒かった記憶しかありません

まさに冬山(ほんの入り口ですが)、ジッとしていら
れません。
衣類の下に新聞紙やごみ袋を巻いて、足踏みをして待
ち時間を過ごしました。